
屋形船で披露宴
屋形船といえば観光や宴会といったイメージが強く、あまり若い層には馴染みがないかもしれませんが、実はその歴史が古いことをご存知でしょうか。
原型となるものは平安時代からはじまり、江戸時代にかけて川や堀が整備されたことにより庶民の粋な遊びとして親しまれてきました。
現在では、屋形船も若い人でも楽しめるプランや利用しやすい環境に変化しつつあり、徐々に注目を浴びるようになっています。
その中でも、ここ数年和装での結婚式を挙げるカップルが多くなってきたこともあり、神前式とあわせて屋形船で披露宴をするプランが人気です。船によっては最大50名まで乗船可能なものもあるため、親族だけの少人数で式を挙げたいカップルから、少しくらい友人も呼びたいというカップルまで幅広く対応することができます。
また、席のタイプも座敷に関わらずテーブル席や掘りごたつ席などを完備している船もあるため、お洒落でモダンな雰囲気の中でアットホームな披露宴ができるところも魅力です。
さらに、移動しながらの披露宴になるため、窓からは外の風景を楽しむことができ、遊覧の合間に観光名所をバックに集合写真を撮ったりと、屋形船でしか味わえない演出が新郎新婦だけでなくゲストにも喜ばれています。
日本の伝統的スタイルで
屋形船とは、日本の古来より続く伝統的な遊覧船です。現在の原型は平安時代からあると言われ、古の貴族たちも優雅に舟遊びを楽しんだと考えられています。
現在では宴会や食事をして楽しむために屋根と座敷を備え、船内では様々な趣向を凝らして乗船客を楽しませています。
屋形船には団体客に貸し切って利用してもらう貸切船と、小グループが混乗して運行する乗合い船があります。いずれにしてもほとんどの場合、予約が必要となります。
季節によって、船上から花見を楽しんだり、優雅に水上から花火を眺めたりと日本ならではの風情を楽しめるため、近年はインバウンド客の増加に伴い、外国人向けの観光バスや旅行会社主催のツアーに組み込まれたりする機会も増加し、好評を博しています。
客席の仕様については、掘りごたつ式の座席やいす式の座席等、様々なタイプの船があり、20名程度で貸切可能な小型船から100名以上乗船可能な大型船まで、バラエティーに富んでいます。
大きく分けると昼の運行プランと夜の運行プランがあり、供される食事の内容と時間の移り変わりに伴う景色の違いがあり、いろいろな楽しみ方があります。
昼の運行時はお弁当とお茶程度の食事を提供することが基本で、夜の運行時は、前菜・刺身・天ぷらといった本格的な料理を楽しめます。もちろんお酒を楽しむことも可能です。
屋形船を利用することで得られるメリットとは
複数の人が集まって行う酒宴は親睦を深めるために有効な方法であり、その種類は時代の変化と共に多様化されています。
バブル期には高級レストランなどを使った催し物も数多く行われていましたが、現在は値段よりも質を重要視する傾向が強くなり、費用をかけずに楽しむことを望むようになりました。
屋形船は古くから行われていた娯楽であり、川に船を漕ぎだしてその中で料理と酒で参加者を楽しませる娯楽を言います。
一時期は古臭いという理由で衰退しましたが、川面を流れる水面から都会の景色を見ながら料理と酒を仲間と酌み交わすというシンプルなイベントは、今のような便利な世の中だからこそ真の楽しみと感じるようになったのでしょう。
屋形船を使うメリットは費用を抑えられるだけでなく、流れる景色を見て別の興味を高めることもできます。
また、気化熱によって機械を使わなくても体温を下げる効果もあるので、体に負荷をかけることなく冷涼感を生じるというメリットもあります。
近年は自治体が率先して屋形船を運行するようになり、参加しやすくなっています。店舗を使った宴席も悪くはありませんが、自然を感じて静かな時間を過ごすこともいい時間の流れ方だと言えます。
乗ったら最後の屋形船?船飲みのデメリット?
新年度、お花見シーズン、隅田川花火、紅葉シーズンなどなど、屋形船でいつもと一味違ったお料理とお酒に舌鼓を打つのも風情があって老若男女みんな楽しめるイベントです。外国人からも人気があります。
ですが、船酔いをしやすい人にとってみては不安材料しかないのではないでしょうか。天候が悪く、川の水が波打っている時なんて最悪です。
ただでさえ船酔いで気持ちが悪いのに揚げ物の匂いやアルコール、タバコの匂いもあるかもしれません。気分が悪くトイレに行きたくても、普通の居酒屋とは違いますから、トイレを複数個完備している船は少ないでしょう。
先に誰かが入っていたら緊急事態です。運良く駆け込めても、周囲の人もアルコールが入ってトイレが近くなり、ゆっくりすることはできません。
そう、船酔いする人にとっては、屋形船は船であること自体が最大のデメリットなのです。幹事の人は事前にそのようなリスクがある人の確認もしてあげると安心ですね。
屋形船の美味しい料理で格別なひとときをどうぞ
現在の屋形船は貸切や乗合や乗船のみの遊覧など、楽しみ方が多様化しています。また定員が50名以上の大方船も出航するようになり、設備もエアコンや水洗トイレが充実しているなどのサービスも行き届き、実際に乗船してみると頭の中でイメージしていたこぢんまりした屋形船よりも、今はかなり進化していることに驚くでしょう。
美しい夜景を船の上から眺めることで、風情がある魅惑のひとときを堪能できる屋形船ですが、夜だけではなくあえて昼間に乗って、川から歴史的建造物や外の風景を楽しむのもまた楽しいものです。
そして屋形船になんといっても切り離せないのが美味しい料理で、船内で盛り上がる宴会には欠かせない存在です。
普段お店で食べるご馳走も、船の中で外の景色を眺めながら舌鼓を打つのは至福の味わいでしょう。
料理はいろいろなコースがあり、旬の揚げたての天ぷらやお刺身や小鉢やご飯など、大体の内容が決まっていますが、最近ではもんじゃ焼きや焼きそばやお好み焼きなど、大勢で鉄板を囲みワイワイ盛り上がりながら外の風景を楽しむのが人気となっています。
屋形船は子供も乗っていいの?料金はどうなる?
屋形船は子供も楽しめるイベントもあったりと子供も乗ることができます。船宿に寄って料金設定の違いはありますが、料理を必要としない乳幼児は無料であったり、小学生料金があったりするところが多いです。
屋形船からの釣り体験や、子ども会や、スポーツクラブなどで貸し切って楽しむのもいいでしょう。ただ、揺れが少ないとはいえ、船酔いしてしまうお子さんもいますので、普段から酔いやすいと感じるお子さんには酔い止め持参することをおすすめします。
また、家族の集まりで屋形船のご馳走を食べながら特別な空間でお祝いというのもお子さんにとって素敵な思い出になります。
大人のようなお刺身や天ぷらというような食事内容でなく、お子様プレートもあり、ハンバーグやスパゲッティなど提供している船宿もあります。中には離乳食の持ち込みも可能なところもありますので予約の際に確認してみるといいです。屋形船からの景色を堪能しながら大人と同じように楽しめること間違いなしです。
一度体験してみてはいかがでしょうか。
屋形船は安全な乗り物なの?対策はされている?
屋形船は、飲食店ですが一般的なレストランなどに比べたら厳しい管理対策を求められます。バスやタクシーなどと同じように乗客の命を守ることが優先されます。
定期的に避難訓練を行って、火災や災害、衝突などを想定し、速やかに避難誘導できるように訓練しています。繰り返し避難訓練をし、ミーティングすることにより安全対策を行います。
また、すべてのスタッフに対してAEDなどを使用していざという時の救命訓練を実施して、船宿や各船と必ず連絡が取れるよう無線を使用し、連携をはかっています。
災害や事故以外にも気を付けているのは、衛生管理です。船の中での食中毒を防ぐため、徹底した衛生管理をし、厨房を清潔に保っています。
新型コロナ対策も徹底していて、スタッフの体調管理や、ソーシャルディスタンスの確保などをし、料理の個人盛りへ変更したり、除菌対策もしっかり行っています。
安全に乗船できるようあらゆる面で日々訓練しているので、安心して屋形船を利用できます。
屋形船を運航している企業はいろいろあります
親しい友人たちとの会食を企画しているなら、屋形船を選ぶのも選択肢のひとつです。
屋形船はいろいろな企業が運航していて、船に乗りながら食事や景色を楽しむことができます。
移動しながらの食事となるため、一般的な飲食店とは違う体験ができるのではないでしょうか。
具体的なサービス内容は、屋形船を運航する企業により異なります。
提供されるメニューや価格設定、運航するコースがいろいろあるので、しっかりと比較することが大切です。
船で移動するので、天候によりある程度の揺れが起きる可能性があります。
しかし、沖へ出るコースは比較的少なく、大きな川や港湾の内部が主なルートになるので心配する必要はありません。
屋形船によっては貸し切りで運航することもできるので、ほかの乗客を気にせずにすむ点もメリットです。
時期によっては予約を取りにくいため、早めの問い合わせが大切です。
会食に参加する人数が多いほど、早めに情報収集を始めるとよいでしょう。
屋形船の感染症や飛沫対策は店舗と変わらない
屋形船の感染症や飛沫対策は、基本的には店舗が行っている対応と変わりません。
席と席の間隔を一定程度とることや、パーテーションなどで区切ることなどです。
マスクの着用やアルコール消毒、屋形船に対する船内の喚起なども同様です。
実際船やバスなどの異動の差には、窓を数十センチあけておけば十分な喚起効果があるとされているため適切に行えば店舗で行うものとそん色ないのです。
これだけ注目されてしまった理由として、感染の初期にニュースになったことによる風評被害も原因の一端だとされています。
実際は同じような環境で対応すれば十分ですし、海の上という環境は非日常を味わえるものとしてもともと人気のサービスでした。
今後対策が緩和されていき、旅行が活発化し外国時観光客も増えていくことを考えると対応を適切に行っていけば回復は十分見込まれるでしょう。
季節を問わず様々な楽しみ方を提供できるため、やり方によっては人気のコンテンツに成長するのです。
屋形船は外国人にとっても人気のコンテンツ
屋形船は外国人にとっても人気のコンテンツであり、夏であれば海上で花火や夜景を楽しめますし、冬はこたつで鍋を囲んで日本料理を楽しむこともできます。
春や秋は良い季節なので、気持ち良い海辺を過ごせることは言うまでもありません。
コロナ感染によって一時は利用を控えることになってしまった屋形船ですが、バスや電車などと条件はそこまで変わりません。
宴会を想定したものだったので顧客間の飛沫感染が活発になったことによってニュースにもなりましたが、現在は対策もしっかり行っておりほかの店舗などとそん色のない状態なのです。
加えてワクチン接種が浸透し、海外旅行客の水際対策も緩和されました。
さらに後押ししているのが円安による効果で、物価が上昇を続けている海外から見れば日本は非常にリーズナブルに旅行できる場所として見られているのです。
しかも治安もよくサービスも良いということであれば、言うことはないのは間違いなく今後急増するものと見込まれます。
長良川で鵜飼い鑑賞をするなら屋形船に乗ること
中部地方を代表する景勝地・長良川は、多くの観光客が訪れるスポットです。
織田信長がはじめて城主となった犬山城があり、美しい景色を探訪することもできます。
ここでは毎年夏になると、鵜飼い鑑賞会というものが実施をされています。
鮎などの魚を捕獲する漁であり、風光明媚なところで良い伝統技法も目にできるわけです。
間近で見たいという方も多いでしょうが、その際は屋形船に乗船をすることをおすすめします。
簡単に屋形船の特徴を述べると、約30人程度の定員で乗船をすることができ、畳を敷き詰めている船です。
観光船という位置づけで活用をされていて、鵜飼い鑑賞にはピッタリになります。
長良川では鵜飼いの時期に必ず出航をしており、基本は夜間しか利用することはできません。
通常は予約をするのがポイントで、家族やカップルだけで貸切ることも可能。
屋形船は雨でも濡れることなく鑑賞ができ、お料理を食べるようなテーブルも設置されています。
屋形船のフルコースをみんなで楽しむために
普段お世話になっている人たちへ感謝の気持ちを表すために、何か豪勢な食事の場を提供すると良いです。
ですが居酒屋や料亭、レストランなどは結構ありきたりですし、味もそれなりかもしれません。
他のお客さんたちも結構うるさくするので、せっかくの感謝の場も白けてしまいかねません。
どうせなら静かで珍しい環境で美味しい食事をすることで、お互いの親睦も相当深まるはずです。
そこでおすすめなのが屋形船に乗り、その場で提供されるフルコースを堪能することです。
屋形船に乗って波に揺られつつ、綺麗な月と星を楽しみながら美味しい食べ物を口にし、お酒を嗜みながら最高のひと時を満喫できます。
屋形船に予約を入れるには、これまでは電話が一般的でした。
しかし現代ではメールや専用の申込みフォームから簡単に予約を行えるようになっているので、とても便利な世の中です。
なるべく早く自分と周囲の人たちとのスケジュール調整をし、空いた時間に屋形船へ予約を入れてみてください。
屋形船関連の情報リンク
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